実施日時
2023/6/7-2023/9/12
カオスエンジニアリングの種類
No Reply
一定期間応答しない
狙い
- 答えを求めるのではなく、どこまで各自が自ら考える事ができるか
- 答えがない事をどこまで自身の中で留保できるか
を検証するとともに
- プロリクに対して、(極端であったり、イレギュラー、想定外の)反応がどこまであるか
を観測することが狙いでした
カオスエンジニアリングについての誤解
- カオスエンジニアリングは本番環境に(小さな)誤りを意図的に混入させて上で、予想しないエラーを観測するものですが、本番に適応していない段階、レビュー依頼している段階のものは、典型的なカオスエンジニアリングではないです
- また、本番に反映するプロリクであったとしても、明らかに重大な欠陥があると思われるものは、単なる本番に障害を与えるだけの破滅的な変更でもあるので、それはカオスエンジニアリングとは呼ばないです
- カオスと聞くと「混乱、混沌」を想像して、意図的に混乱を生じさせる行動、ショック療法のように捉えるかもしれませんが、そうではありません
- カオスエンジニアリングにおけるカオスとは、カオス理論における初期値鋭敏性、つまり小さなエラーが大きな障害などを起こし得る、複雑性が高い環境において未来が予想しにくい現象を指すと捉える方が正しいです
実施したカオスエンジニアリングの具体的内容
のプロポーザルについてのレビュー依頼を行い、そのレビューや質問に対して返答しないという事を行なった
結果観測されたこと
プロアクティブな対応
個人単位のプロリク上書き
反権力的な対応
直球力を活かした対応
プロレス的な投げかけ(ただし、残念ながら乗っかる人が現れず)
本番反映されるものと理解した上での反応
建設的提案
現実的な一つの提案
提案に対する牽制
自分語り
シニカルな反応
センシティブな反応
冷静に予測して静観する姿勢
シャドーの投影を後から理解したという反応
シャドーの実験だと思ったという反応
その心理的メカニズムの解説
プロポーザルの曖昧性への指摘
新たなアイデアを触発された人
カオスエンジニアリングについての考察
反応を見るための投げかけという認識
各自の反応の分析
問いと捉えて自分事として捉えてみる姿勢
静観する姿勢
アンケートだという認識
問いと捉えた上で他者への推奨
本番反映されていないので反応する必要がないという判断
本番反映されないもの(ジョーク)と思っていたリアクション
ジョークに乗っかっての反応
普段反応しない人の反応
評価
Good
- 多様な反応がある
- プロアクティブな行動ができる
- 批判的思考(クリティカルシンキング)ができる
- 反権威的な対応もできる
- 現実的な解を提示できる
- 意図を読み取って対応もできる
- Slackでの拡散性の高さが改めて確認できた
- マネージャーなどの結節点を通じたレポートラインによる周知伝達ではない情報伝播モデルが確立している
- 普段反応しない人の反応が感じ取れた
Next
- 自ら考える癖をつくるだに、継続して意図を説明しないというカオスエンジニアリングは実施してみる価値はありそう
- 真面目に捉えすぎる傾向はややまだあるので、ジョークとして乗れる人を増やしたい
- カオスエンジニアリングの実施頻度は増やしても良い
- 多様なカオスエンジニアリングがうまれれば良いが簡単ではないだろう