概要
こちらもやってみるまであまり意識していなかった綴じ方の話。その種類と、それぞれの特徴について紹介。
それと何気なく注意したいところに「綴じ方」があります。綴じ方にはその「種類」と「方向」があって、製本された本の様子が大きく変わってくるため、これらに気を配って決めていく必要があります。まず、綴じ種類についてですけれど、種類としては一般に「無線綴じ」と「中綴じ」の2つがあります。
無線綴じは各ページを背表紙に糊付けして綴じる方法です。印刷所によっては稀に「平綴じ」と呼んでいることがありますけれど、平綴じは別の綴じ方のことをいう場合もあるので注意が必要かもしれません。ページ数の多い本に対応できる綴じ方で、これを使う場合は、原稿を2の倍数のページ数で揃えることになります。
中綴じは、原稿の倍のサイズの紙に印刷して、中間で折ってホチキス留めして製本します。背表紙はなく、あまり大きなページ数には対応できません。目安としては印刷所にもよりますけれど 50 ページくらいまでが限度のようです。この綴じ方を使う場合は、原稿を4の倍数のページ数で揃えることになります。
綴じ方向は、右側が閉じられるか、左側が閉じられるかの違いです。前者が「右綴じ」で、後者が「左綴じ」です。技術書は一般に左綴じにしますけれど、一般的な小説などの本では右綴じなので、印刷所の入稿フォームでは既定で「右綴じ」が指定されていたりしているところがさりげない注意どころです。ここを選択し忘れて、逆の綴じ方向にしてしまうみたいな事件は同人界では良くある話です。