習慣化のためのリハーサルの実践を期間中一度でも実践してみた
やると決めたらその場でリハーサル
習慣化を行う中で新しい習慣を取り入れようとした場合、いざ翌日になると忘れてしまうことがあります。その時に付箋やメモを使ったりアプリを使ったりする方法はありますが、少し複雑な内容の行動だったり、昔からの習慣を変えようとするものだったりすると、いくらその時は「やるぞ!」と決めていても、つい忘れてしまう方は多いのではないでしょうか。
特に、この2つについては習慣化において工夫するポイントがあります。
① 少し複雑な一連の行動
② 昔から定着している習慣
実のところ、私も昔から定着している習慣を変えようと思った場合に、習慣化を忘れてしまうことがあるのですが、そういった時にはリハーサルを行うようにしています。これはイメージトレーニングのように頭の中だけで動作を想像するのではなくて、実際に定着化させたい行動を予行演習という形で実践してみるものです。
例えば私の場合だと、トイレが終わった後に蓋を閉める行動がなかなか習慣化できませんでした。「ちゃんと蓋を閉めよう」と思っていても、うっかり忘れてしまうことが何度もあったのでしっかりとリハーサルを行いました。
具体的には、トイレに入って座り、立ったタイミングで蓋を閉めトイレから出る、その後またトイレに入って同じ動きをするといった行動を3回繰り返したのです。ようやくそれで、「トイレに入った時に蓋を閉める」行動を思い出すようになりました。
リハーサルを行う際のコツは、できるだけ行動を声に出すことです。自分に言い聞かせるように、「トイレに来たら蓋を閉める」「よし、蓋を閉めたぞ」というように行動と共に発声すると覚えやすくなります。その上で、習慣化のしくみでもお伝えしたように、行動を行った直後に【祝福ルーティン】として「ナイス!」などと自分を祝福してください。 ちなみにトイレの蓋を閉める習慣を身につけようと思ったのは、世界の金持ちの共通点としてトイレの蓋を閉めているという記事を見たからです。根拠は不明ですが少なくとも衛生面では蓋を閉めた方が良いのでやろうと決めたのです。
特に昔からの習慣を変えようとした場合はやると決めた時点で、3回ほどリハーサルを行うと定着化がしやすいでしょう。それでもなかなか定着化しない行動であれば、5~6回しつこいぐらい繰り返してみてください。
また、モーニングルーティンのような一連の行動を習慣化させる時は「反復リハーサル」がお勧めです。習慣化に関する実験では、料理のレシピなどを覚える際に全てのステップを覚えようとしながら手順を踏むよりも、まずはその手順に沿って料理を作ってみて行動を反復した方が定着化が進みました。料理やモーニングルーティンなどのように、一連の流れがある動作については「反復リハーサル」が効果的だと言えます。
モーニングルーティンなど、チェックリストが使えない状況ではリハーサルが必要になるのです。私もモーニングルーティンを進化させるなかで、一連の行動が増えていき複雑化していきました。その結果、途中で手順が抜け落ちてしまうことがあったので反復リハーサルを行って定着化させることに成功しています。
重要なことは、やろうと思った時にその場で実際に行動してリハーサルをしてみることです。リハーサルなしで習慣化に取り組むと、習慣化を忘れたり、一連の流れが抜け落ちたりなど成功しないことが続いてしまってモチベーションが低下する可能性があります。逆に習慣化をしようと決意したタイミングはモチベーションも高いで、ぜひその場でリハーサルを行ってみてください。その結果習慣化の成功確率が高まることでモチベーションの持続にもつながるのです。
習慣化では、衝動的なモチベーションに身をゆだねる「モチベーション・モンキー」になってはいけません。しくみの中でモチベーションを活かし、しくみでモチベーションを維持することが人間の知恵なのです。やると決めたその場ではモチベーションが高いとはいえ面倒に感じる場合は、前章でお伝えした「言い訳を考えさせない5秒ルール」を活用してリハーサルに取り掛かってみることもお勧めします。
このように、やると決めたらその場でリハーサルを行う事によって、少し複雑な行動習慣や、あるいは今までの習慣を変えるような行動も定着化できるようになるでしょう。